大久保佳代子さん( コメディアン、タレント) 【テーマ:女子がムラムラ!官能本】 | BOOK REVIEW

大久保佳代子さん( コメディアン、タレント) 【テーマ:女子がムラムラ!官能本】

大久保さんセレクト本



●『場所』瀬戸内寂聴
寂聴先生の「私小説」。正直、羨ましい。
失礼ながら、現在のお婆からは想像できない常に男ありきの人生。
きっといい女だったんだろうなぁ。
「恋愛」への情熱が他人よりはるかに強く、衝動により人生を
展開させていく姿に感化されました。
「好きなタイプは……」とか言ってる場合じゃない。
本能で男を欲し、衝動で動いてみたい。
元来、負けず劣らず男好きなんで資質はあると思うんですが。


●人のセックスを笑うな』山崎ナオコーラ
ナオコーラって、ふざけた名前に思惑通りひかれてしまいました。
39歳女先生と、19歳専門男子学生の恋話。
SEXしてます。鍋をしながらSEX。
SEXの後、布団の中で食べるクリームパン。
「食事は性行為の一部」と考える私は、非常にそそられました。
女39歳、踵はカサカサ、へその下のぷっくり肉、疲れた顔……。
「ゆがみ具合」がたまらないらしいです。
それだけ人を好きになってみたいもんです。


●『こたつの人 自讃ユーモア短篇集』佐藤愛子
登場する女達が、器量良しでないとこが意地悪く面白い。
「年増の未亡人」「カビの生えた大豆のような女」
「魚河岸の大マグロ」のような肥えた女。
みんなSEXしたいんです。
ドラマのような美男美女だけが綺麗なSEXしてる訳じゃないんです。
SEXという行為自体がいかに滑稽で、その滑稽な行為達成に向けて
いくつになっても、見苦しくあがく姿が、切なく、愛おしく思えます。