自分の中に毒を持て | BOOK REVIEW

自分の中に毒を持て

▼この本に関する情報▼
自分の中に毒を持て/岡本 太郎 著(青春出版社)

■■ ス マ イ リ ー キ ク チ さ ん ■■

 最近「常識」という言葉を耳にしますが、そんなモノを打ち砕く本でした。別にマナーを破れと言ってるのではなく、常識という枠にとらわれて、他人の目ばかり気にしていると個性や発想力を見失って殻にとじこもってしまう。そのことがいかに恐ろしいかを教えてくれます。僕も全員に反対されたら諦めることもありました。

 この本を読む前は、人から良く見られるためには嫌な思いもしなくちゃいけないのかなぁと考えたこともあります。でも、この本はそんなことを否定してくれ、時に味方になってくれたり悩ませたりし、つい何回も読み返してしまいます。

 自分のコンプレックスだって、考え方を一つ変えればプラスになる。あの世界の岡本太郎でさえ、コンプレックスを持っていた。コンプレックスを成功に導くのは本人の個性と発想です。この本には悩みを解決してくれるヒントがいっぱいあった。そして、答えを出すのは自分だと言うことも書かれてある。

 他にも岡本太郎の恋愛論なども書かれていますが、正直、面食らいました。今までの岡本氏の印象が180度変わると思います。

 僕が感じたことは「自分の個性を潰しているのは自分自身」ということ。

 もし悩んでいたり、友達で自分探しをしている人がいたら、この本を渡してくださ
い。

 遠くへ行く旅行券より、この本が最高のチケットになるはずです。